大切なものを失ったときに現れるもの。
それは後悔。誰にでも経験があるだろう。
後悔があるということは、
“もっとやれていた”という思いがたしかにあるということ。
英語の講師をしているMさんは自分の奥さんが大好きだ。
あるときこんなことを思ったそうだ。自分のほうが奥さんよりも早く死ぬのはほぼ間違いないとして、自分が死んだあと、奥さんが新しいパートナーを見つけたりしてくれたら救いがあるけれど、そのようなこともなかったとしたら。
10年早く自分が死ぬとしたら、奥さんは10年間寂しい思いをしてしまう。
そういったことを考えたときに、今の自分ができることとして、365日×10年間分の手紙を書くという作業をはじめたそうだ。
この作業をして何が良かったというと、Mさんが仰っていたのは、「本当に大切なことに向き合えているという自負によって自分が整って、後悔が減っていることを実感してる」ということだ。
いま、自分の人生そのものを、いつか後悔をしてしまうような姿勢で為されていないか。
大切なことに向き合えているだろうか。
後悔はムダではない。後悔によって、後悔しない生き方をしようと腹に決めることができるからだ。
目に見えるもの、カタチとしてあるものはいつか必ず自分の手元から離れ消えていく。
そうなったときに、やれることはやったから、しょうがないと未練なく手放せるかどうか。
後悔のしない生き方をするには、大切なことに向き合い続けるということだ。