水は融合を表し、火は独立を意味します。火は突っぱねたり、飛び出したり、上昇したりしますが、こういった行為は火属性にとっては好ましいものであり、水属性にとっては不快です。
攻撃、批判、目立つ、バトルといったものは、火属性たちにとってお互いを元気にさせる行動です。初期の射手座は勇敢さや高潔さなど、少年漫画のようなストレートさがあります。単純で熱いキャラクターを持っているのが射手座です。
天秤座から社会的な人格の育成が始まっていて、射手座は天秤座から数えると3番目です。ですから、双子座が牡牛座を経て牡羊座を復活させたように、射手座は天秤座を再生させます。水に沈み定着した風を、火によって活性化させます。
天秤座は個人同士の集まりで、蠍座はそれを一体化させ、村や共同体、国家のような集団的な固まりにします。この集団力場を射手座は逆手に取り、集団性を相対化させることで、個人が集団に対して優位に立ちます。水や地が作り出す集団は等身大的、現実的でありますが、そこに火は超越的な要素を持ち込むことで、個性を引き出します。それは、水や地にとって誇大妄想だと受け止められます。
たしかに、集団の前で個人が身に余る目標を掲げれば、「現実を見ろ」と非難され、個人がその組織から抜けるという構図は、まさに水地と火の関係です。親離れする子は、水と火の関係でしょうし、企業から個人が独立するのは地と火の関係です。親は子を自分の分身(水)として捉え、企業は被雇用者を実利をもたらす者(地)として捉えています。そこから抜け出したり散らしたりするのは、火や風の人格です。
数の力で圧倒する蠍座に対して、射手座がマウントを取り自由を獲得するには、集団を相対化することで蠍座を弱めることです。つまり、集団性を持つ蠍座に対して、異なる集団性を持つ蠍座をぶつけます。国家であれば、他国と比較することで、蠍座の単一的な呪力から抜け出せるのです。
ブラック企業で働いている人は、自身の企業がブラックだということに気づきません。むしろそれが当たり前だと思っています。ですが、他の企業のルールや仕組みを知ることで、自身の企業がブラックであることに気づいて、この企業はおかしいと思えるようになり、企業を変えようとしたり、退職するという行動が取れるようになります。
射手座は天秤座の復権を役割として持ちますから、必然的に視野が広がります。また巨大な蠍座同士を比較する(天秤座は個人同士を比較していた)ので、思想、哲学、宗教に発展していきやすくなります。射手座が相対化させるものは集団なので、スケールが大きいです。壮大さがないと射手座は燃えられないのです。
射手座は柔軟タイプで、相手に合わせて動きを変えます。そういった意味では格闘や対戦形式になるスポーツが関連性があります。牡羊座は、比較をしない(勝負をしない)ので、登山やサーフィンなど、一人で出来るスポーツを表し、獅子座は不動タイプなので、舞台装置のある魅せるスポーツ、例えばフィギュアスケートが挙げられます。射手座はボクシングやサッカー、野球など、VS構造のスポーツです。相手の出方によって戦略が変わり、かつ勝つことが目的になります。
射手座は柔軟にかつ上昇していく星座ですから、より優れたものを探しますので、旅を好みます。これは蠍座から逃れるためでもあります。世界を知ることで、特定の場所でしか通用しないものから距離を取ることができるのです。