目的意識の太陽/使命の地球
従来の占星術での太陽
本日は太陽を解説します。
皆さんの私は○○座、というのは太陽星座のことです。生まれた瞬間に、太陽が蠍座の位置にあれば蠍座です。昼間なので見えませんが、太陽の後ろに隠れているのが蠍座です。誕生日の夜に自分の星座が出てこないのは、昼間に出ているからです。
正確には、天体の位置と星座の位置は完全に一致はしてないです。きれいに12星座が30度ずつ12等分されていますが、これは場所に割り振られた順番に意味があるからで、その順番(数字)を象徴したのが星座です。西洋占星術では、空間を12個均等に区切って、いわば住所として星座の名前が割り振られている、というのが正確でしょう。ちなみに、インド占星術は天体と星座の位置がリンクしています。
太陽は人格でいうと、25~34歳くらいまで、社会人になって少し慣れてきて、自身の資質を生かして、社会の中で自分の存在を介入させていこうと創造性を意識しだすときです。金星では、楽しみの追求ですから消費重視でしたけど、太陽は生産がテーマになっていきます。社会を意識し始めます。
生まれてから金星時代までの社会人になるまでは、新聞を読む習慣は理解できなかったかもしれません。自分とは関係のない出来事が並んだニュースに興味は湧いてきませんが、太陽の時代からは社会を意識するので、世界情勢が気になりだします。
太陽は、目的意識を表します。目的に合った行動をすると道が拓けていきます。これが開運というものです。何から始めたらいいか分からないという場合には、太陽星座を確認すると良いです。
ちなみに、性格を表すのは、月星座のほうが近いです。太陽星座は、自分が太陽の目的を追っていった結果、それを自分自身だと信じているということですね。太陽乙女座は、ストイックさ実務能力がテーマですから、そういった方面に進もうとしますが、これはもともとストイックな性格ということではなくて、むしろ、自分の中にストイックさがないからこそ、求めていくようなものに近いです。
獅子座に太陽がある人は目立つように生きると開運しますし、双子座ですと好奇心に従うと良いです。射手座は海外旅行をしたり、本を書いたりするのもいいですね。牡羊座は、うまくいくかどうかなんてこだわらずに、とにかく新しいことに挑戦して、周りに刺激を与えること(結果は周りや後に続く人が出してくれます)。
超越占星術における太陽(地球星座)
概論でも書きましたが、本来太陽は動きませんから、地球から見える太陽の移動は見せかけで、見方を変えるとジオセントリック(従来の占星術)における太陽は地球の影です。太陽を意味する目的意識とは、狭い個人から世界を捉えたときに生ずる目的であって、太陽が意図した本来の目的ではありません。
ジオセントリックで見出した太陽の目的意識で生きると確かに開運するし、人生も切り開かれていきます。ですが、太陽とは太陽系の中心であり、無色な存在です。それを無理矢理に、射手座の太陽とか、蟹座の太陽とか色付けをしてしまうため、限定的で物足りなく、これで良いのだろうかという意識がつきまといます。
偽りであっても目的意識を持つことで前進することができますから、ないよりはあったほうが良いことには変わりないのですが、地球星座に切り替えて生きたほうが、違和感なく、まっすぐ生きていけるでしょう。
地球星座は、真の目的、魂の使命レベルの目的を表します。
ヘリオセントリックおよび超越占星術における太陽はホロスコープの中心ですから存在しませんが、代わりに地球星座が存在します。ジオセントリックでの太陽は、地球の影であるという説明をしましたので、星座が逆転していきます。
牡羊座太陽⇨天秤座地球
牡牛座太陽⇨蠍座地球
双子座太陽⇨射手座地球
蟹座太陽⇨山羊座地球
獅子座太陽⇨水瓶座地球
乙女座太陽⇨魚座地球
天秤座太陽⇨牡羊座地球
蠍座太陽⇨牡牛座地球
射手座太陽⇨双子座地球
水瓶座太陽⇨獅子座地球
魚座太陽⇨乙女座地球
太陽の創造光線を、浴びた人間が地球上で具体的な創造を行います。これは、太陽の意図なので、現実の職業や役割を飛躍しており、抽象度が高いです。抽象度が高いということは、どんなライフスタイルや仕事をしていても応用できるということです。
例えば、地球星座牡牛座の方は「思考感覚」がテーマで、これは天の思考(人と議論したりリサーチしたりせずに純粋な思考すること)によって生み出された思考体系(哲学)によって、人に知恵を与える役割を持ちます。この目的はどんな仕事や生き方をしていても達成できます。職場の同僚の悩みに答えること、科学者で法則生み出す人、企業コンサルタントで考え方を伝えるなど、多岐に渡ります。
ジオセントリック(従来の占星術)での太陽は、生まれた環境に適応するカタチで目的意識を持つのに対し、地球星座は超越的な目的です。太陽の創造の光を浴びているので、今そこにはないものを生み出そうとします。
超越した目的を持つということは、置かれている状況さえ超越するということです。感情の月を超越占星術で考慮しないのは、環境から受ける感情的な部分を些末なものとして超然とした態度でいられるからです。メンタルが強い人は目的がしっかりしているからこそ、周りからなんと言われても気にせずに突き進むことができます。
圧倒的な目的を持つことで、集中と選択が可能になり、人生を最大限に豊かにすることができる。地球星座はそのことを教えてくれます。